寺田家住宅の紹介
TERADAKE family introduction
寺田財閥に関連する建物の一つ
寺田家住宅は貝塚寺内町の南端に所在する近代建築であり、寺田財閥に関連する建造物の一つである。主屋は木造二階建て一部平屋建ての建物で応接室、座敷、茶室などを各部屋が中廊下をはさんで配置されている。玄関、応接室は淡い黄色の大壁に丸窓を配置し、屋根にはスパニッシュ瓦を葺く。座敷は伝統的な和風の意匠としており、二階の和室は寺院風意匠としている。和風洋風の衣装を巧みにまとめている。
土倉造の建物で伝統的な意匠の建物
内蔵・外蔵は主屋の東側に隣接する木造二階建て土倉造の建物で伝統的な意匠の建物である。納屋は四分の一が使用人部屋で旧家における使用人の生活を伝えている。本門は木造薬医門で茅葺の建物を思わせる急勾配の屋根が特徴で、杉の縛り丸太をふんだんに使い、扉や控壁にくり抜きを設けるなど、軽やかな姿をしている。新宅は、鉄筋コンクリート造平屋一部二階建ての隠居所建物である。コンクリート建築でありながら和風意匠うまく取り入れている。
寺田家長屋の再生
有限会社寺田不動産管理が所有管理する元寺田鋳造所の社宅であった八軒の長屋(平屋建4軒1棟・2階建4軒1棟)と平屋建ての集会所は一軒を除いて空き家となって放置されていた。寺田家の本宅が国の登録有形文化財に登録されることもあって本宅と長屋及び駐車場を一体化してこの地域の利活用を図るべく平成23年9月に4軒の長屋と集会所の修復工事に着手した。
様々なショップが集まる街に
翌年4月に完成して入居者を募集し、5月27日に古民家そらCafeがオープンした。3軒は住宅として入居された。集会所はレンタル町屋として利用者を募集し、7月から国産小麦粉を100%とバターを使用した手づくりパン工房ブランチが週に2日の営業をして出発となった。それから、今年で10年を迎えた。この間には2階建て4軒の長屋を再生し隣接する11軒の長屋が取り壊されることになったので所有者から購入した。土地については一部を購入して外は借地として借り受けることになった。現在18軒の長屋は10軒が店舗に8軒が住宅として使用されている。